Ruurie's Herb Shop 3

アルと共に生活するようになって1年半。最近ルゥリィは1つの事にとても脅えていた。
それは魔女にとっては絶対の「魔女の掟」。それがある限り、またアルの手を離さなければならない時がきっと来る。その時に自分達はどうなってしまうのか…?そんな不安からかルゥリィは、学生時代のアルとの別れの悪夢に魘され…。
溜息をついて起き上がると横に眠るアルに少しばかり安堵を憶えたけれど、やはり顔は晴れません。
そんなルゥリィを眠っていた筈のアルが優しく抱きしめてくれました。
 そんな幸せと不安の入り混じったまま、朝食でフェザードラゴンの子供フィフィもルゥリィの差し出す餌を受け取ってはくれません。少しばかり寂しさを感じたものの、店の扉を性急に叩く音が。
扉を開けた途端に飛び込んで来たのは、8〜10歳位の女の子で、名前はメルル。彼女が言うには昨日の夜にお母さんに怒られた八つ当たりを猫のフェロールにしてしまい、それ以来行方不明になってしまったという。
朝になってその事に気が付いたメルルは森の中に入っていった情報をもらったが、森の中は小さなメルルには怖くて仕方の無い場所だった。それでもフェロールが心配な彼女は町の有力者ルクォーテ(1話登場)に相談すると、ルゥリィの何でも屋を紹介したとの事だった。やっと涙が乾きかけたメルルのにルゥリィは返事をしようとすると、アルが動物探しは素人には難しい事と、依頼料なしだと耳打ちをする。それを聞いてしまったメルルは誕生日にお母さんからもらった宝物を依頼料にと差し出す。その行為に打たれたルゥリィとアルはこの依頼を受けることにした(下絵)。
RHS3本文から依頼を受けたものの、探す相手は猫。猫の居そうな場所は森にはたくさん有る。そこで2人はフィフィを探索ドラゴンにして綱を付け森に入る事にした。
 森の中は穏やかな所ばかりではなく、深くに行くにつれ起伏の激しい地形になって来る。体力の消耗も激しく、目的のものも見つけられない2人は自然に口数も減り、ルゥリィの頭の中はまたしてもあの「不安」に支配されていた。
そんなルゥリィを気遣い、アルはこの場での野宿を提案し、薪を拾いに出かけて行った。その姿を見送るフィフィとルゥリィだったが、不意にフィフィが何かに反応し綱で繋がったルゥリィごと引っ張って行ってしまう。 
そして本格的に迷子になってしまった1匹と1人の前に、探していたフェロ−ルが何かに脅えて飛び出してくる。脅えた正体は山犬だった。攻撃魔法が余り得意ではないルゥリィは、直ぐにでも飛び出しそうなフィフィを押さえ、アルを連れて来てと頼む、一瞬。山犬はルゥリィの左腕を裂いてしまう。それを見たフィフィは、光のブレスで立ち向かう。小さいとは言え、ドラゴンの吐くブレスに恐れをなした山犬たちは、脅え、逃げていった。ルゥリィはフィフィが始めて自分を守ってくれた事に気付き喜んで居る所にアルが駆けつける。アルの顔を見て安心したルゥリィは、疲れと怪我で気を失ってしまう。
 気が付くと何時もの天井が見えルゥリィはアルに運ばれて来た事を知る。一晩中起きて、手当てをしてくれたアルは、迷惑を掛けたにも拘わらず、優しく…気恥ずかしさを隠すようにフィフィの勇姿を語るルゥリィを見てアルは、2人で居る為ならどんな事でもすると語り2人は硬く抱きしめあう。
 つかの間の幸せを打ち破るように、またしてもメルルが訪れる。フェロールを引き取りに来た彼女は、フェロールが気を失うほど抱きしめ御礼の言葉を残し帰っていった。その後姿を見送るルゥリィは、メルルの前向きな心を凄いと思った。
その姿を見てアルは、「例えどんなにこの手が離れても、絶対につかみなおすから」と言ってくれた。ずっと感じていたルゥリィの不安を汲み取るかのような言葉に、自分も「その時には精一杯手を伸ばす」とアルに強く答えた。  END
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